大阪弁護士会「そうか、SDGsって、憲法やったんや!弁護士会もこんなんやってます!」に参加しました
2021.09.04お知らせ
大阪弁護士会のシンポジウムにパネリストとして参加しました。
仕事では医療問題を扱うことがほとんどですが、貧困問題にも取り組んでいます。
SDGsの目標に掲げられている「1 貧困をなくそう」などの関係で、私を含め3人の弁護士で話をさせていただきました。
お話した内容を簡単に紹介すると以下のとおりです。
1.日本では相対的貧困を概念として用いています。
手取り収入が124万円(月約10万円)を下回る人の割合を相対的貧困率とし、2018年で15.7%、つまり日本では6~7人に一人が貧困状態にあります。
2.コロナ禍で生活保護利用者が増えていない理由
一つは生活保護バッシングです。
報道で不正受給が多い印象を持っているかもしれませんが、実際は生活保護事業費のうち不正受給は0.39%です。
生活保護を利用している人のほとんどは適正に利用しています。
もう一つが生活保護の基準自体の引下げです。
これについては引下げが違法であるとして裁判で争っていてい、2021年2月22日に大阪地裁で勝訴判決が言い渡されています。
私も弁護団に所属しており、9月14日から大阪高等裁判所で控訴審が始まります。
3.生活保障法への改正を求める内容について説明も行いました。
生活保護から生活保障に、被保護者から利用者に、といったように名称を置き換え権利を明確化し、国民への周知や生活保護基準以下であるが生活保護を利用していない人の調査の規定などについて紹介しました。
医療事件以外の私の弁護士活動を紹介させていただきました。